京都・宇治田原町の森のようちえん

里山保育やまぼうしのブログ

森のようちえんへの思い~純の場合~

※この記事は2017年9月に書かれたものの再掲です。

こんにちは!
やっとこ、わたしの森のようちえんへの想いを綴っていきたいと思います。

森のようちえんへの想いというよりはなぜ森のようちえんを選んだのかのルーツを辿るお話に近いかな?です。

わたしのはじめてのお仕事は幼稚園の養護教諭でした。
将来の夢は保母さんと言い続けてきた(書き続けてきた)わたしが
短大に進む際、夢物語が現実に迫った途端、急に怖気づき…
同じ短大の保育課ではなく養護教諭コースを選びました。

理由は
将来の一番の夢は「お母さん」だからとりあえず就職してすぐに寿退社するしな~

なんて浅はかな意欲のない高校生…

先日の講演会のあいさつでも少し暴露しましたが…
実は小学生の頃、登校拒否っこで母親と授業を受けたり、泣きながら登校したり、しまいに庭の片隅に隠れてサボったり
保健室にお世話になった日は数知れず。
中学の頃もなにかと「おなかいたい」子でした。
そんな経験もあってか「養護教諭の勉強するのもおもしろそうかな。ならないけど。」とそんな理由で。

それがまさか勉強するうちに本気になり、、、
それがまさか幼稚園とご縁がつながることになり、、、
それがまさかやっぱり保育士になりたい!!になり、、、

それから通信教育で幼稚園教諭の資格、ユ〇キャンで勉強し保育士の資格を取り
なんだかんだで公立の幼稚園、保育所、学童指導員、認可外保育園と
約12年ほど子どもとかかわる仕事をしてきました。

それはそれは子どもたちが愛おしくて、仕事が楽しくて。

0歳から小学3年生までの子どもと過ごしながら
あぁ子どもってすごいな。いっぱい考えてるな。どの子も耳を傾けてほしい思いがあるんだな。
と、子どもへの尊敬の気持ちや愛おしい気持ちが溢れんばかりで。

その反面、子どもの心の声が無視されてしまうような場面を見ると耐えられない気持ちになり
なにが正しいのか自分の中でぐるぐるといろんな思いがかけめぐった保育士時代。

そんなとき出逢ったのが岐阜県にある自然育児森のわらべ多治見園のブログでした。

わたしのモヤモヤをすべて吹き飛ばすような
正解をみつけたような
そこには読んでて涙が出そうになるようなあたたかい保育が綴られていて

自分がしたかったのはこんな保育だ!!!

まさにビビビの出逢いでした。

こんなにも子どもって遊んでていいんだ!
こんなにも大人は見守ってていいんだ!
こんなにも気持ちに寄り添ってあげていいんだ!

今思えばそこまでなにがしたいかなにが大事か見失っていたんかいと思う発言ですが・・・

本当に運命の出逢いでした。

わたしは自分が人前に出ること人前で発言することが苦手でした。いや苦手です。
小学4年生のとき、クジ運悪く初日の日直にあたってしまい日直のあいさつをしなければならないという人生最大のピンチが訪れました。
みんなの前に立つと言葉はひとつも出てこず
もちろんだんだん男子は「はやくいってよ~」としびれを切らし
教室の空気は最悪なものに(感じていた)
このまま黙っていたらきっと交代させてくれると思ったわたしは沈黙をかなりの時間続けるのですが
先生は待ち続け、わたしも待ち続け・・・
この先生やらずには終わらせてくれないと半泣き状態で小さな小さな声で言葉を発したとき
「ほら。話しますよ。聞きなさい」とだけ先生。
先生への恨みみたいなものは不思議と出てこず
あ、この先生やっぱり待ってた~~~負けた~~~
でした(笑)

先日の講演会司会で、思った以上に緊張して声が震え・・・
そんな思い出を思い出しました。

わたしはこの4年生のときだけは将来の夢を「学校の先生」と書いています。
スーパー単純です。
国語の授業で、どんな発言に対してもそれは違うとは言わなかった先生がすごく印象に残っています。
厳しさの奥にやさしさがある先生でした。

このあと5年生は激こわ~い先生でまたもおなかいたい子になってしまうのですが(;´∀`)

苦手なことや不得意なことを強要されることはとても辛いです。
ともだちと同じようにできないことが明確に出れば出るほど劣等感ばかりが広がり
給食も食べられない、勉強もついていけない、運動もまるでできないわたしはものの見事に劣等感の塊でした。
だけどできないんだからしょうがないじゃんの思いがどこかにいつもありました。
それを先生には見透かされたような。
だけど、あなたはできるよと信じて黙って背中を押してもらったことがわたしの中で強く残っています。

森のようちえんの保育理念ではよく語られる
「信じて待つ」

わたしはそんな保育の考え方に心動かされたんじゃないかなと思っています。

わたしは保育という仕事を通して自分に自信もいっぱいもらいました。
自信をもらえたら新しい一歩を踏み出す勇気ももてるようになりました。

その一歩をいつ踏み出せるかは人それぞれ。
だから今できるかにこだわらず、やってみようかな!?やってみたい!という気持ちを大事に見守りたい。
一歩踏み出す勇気を引き出す安心感と自信をプレゼントしていきたい。
(自信をもつかどうかはその子なので自信がもてる魔法の粉でも)

わたしにとって保育を自然の中でできる!ということは
あとからついてきた大きなオマケのようなものですが
自然の中での子育て・保育の魅力に今どんどん吸い込まれていっているところです。

預ける園ではなく、共に育っていける園となるよう
わたしもまだまだ成長していきたいと思っています。

  • B!

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